ダニエル・クロウズ 『モニカ』
ダニエル・クロウズ 『モニカ』
[1.28.2024]🎉㊗️ 第51回アングレーム国際漫画祭で『モニカ』が年間最優秀作品賞に!👏
『モニカ』は作者ダニエル・クロウズにとって、前作『ペイシェンス』から約7年ぶりとなる新作だ。描きおろしの長編コミックである本作は、9つの章に分かれている。中心となるのは主人公モニカと、彼女の母親ペニーの物語だが、舞台はベトナム戦争、カルト教団の根城、カリフォルニア州のひなびた保養地など、多岐にわたる。描かれる内容も、ハードボイルドから宇宙的恐怖、そして老いらくの恋まで実に多彩だ。
『ゴーストワールド』以来となる女性を主人公にした最新作『モニカ』には、『鉄で造ったベルベットの手袋のように』の悪夢めいた不条理もあれば、『ウィルソン』のように人生を見渡す深いまなざしもある。クロウズがこれまでに描いてきたさまざまなテーマが、形を変えて織り込まれている。さらに、1950年代のECコミックスから、マンガの源流の一つとされるロココ時代の画家ウィリアム・ホガースまで、広範な影響が表現に生かされている。
キャンドル販売店の経営者だった主人公の人生をたどりつつ、人類の歴史を浮き彫りにするため、クロウズが持てる技術と知識を総動員した野心作である。めくるめく展開の語り口はあくまでも平易ながらも、実に濃密な作品であり、一度読み終わっても、再読すれば細部の些細なつながりにあらためて気がつくだろう。
1980年代から現在まで、コミック界の最前線に立ち、進化を続けるダニエル・クロウズが、またもや頂点を更新した『モニカ』。年来のファンはもちろん、映画『ゴーストワールド』の22年ぶりの再上映で初めてその存在を知った方々も、ぜひ手に取って、すみずみまで味わってほしい。
ダニエル・クロウズは、作品が文化現象となる稀有なコミック作家である。
-『ニューヨーク・マガジン』
ダニエル・クロウズはアメリカの巨匠である。物語と絵を完璧に融合させる、真の作家だ。至上の語り部といえる。
- ギレルモ・デル・トロ(映画監督)
- タイトル:モニカ
- 著者:DANIEL CLOWES (ダニエル・クロウズ)
- 翻訳:中沢俊介
- コミック・グラフィックノベル/翻訳
- 言語:日本語
- ハードカバー
- オールカラー
- サイズ:29cm ×22cmx1.6cm
- 106ページ
- ISBN : 9784903090603
- 発売:2023年11月下旬
- 出版:プレスポップ
👀「モニカ」の発売記念でダンのインタビューが下記YouTubeで見ることができます。YouTubeの字幕を自動設定にして日本語を選択したら想像力は必要ですがそこそこ正確な翻訳字幕で見ることができます。「モニカ」の読書に参考になれば良いかと!